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トランプはなぜ勝利したのか?② マスメディアが報じない、真実のアメリカとは!?

倉山満によるアメリカ大統領『トランプはなぜ台頭したのか そもそも共和党と民主党とは何なのか』 トランプが大統領にまでなりあがったアメリカの現状!そして日本は…シリーズ②

そもそも戦争しか仕事がないのがアメリカ大統領!!

 では大統領は何をやっているのかというと、アメリカ大統領自体は国家元首ということで、日頃の仕事の過半数が儀式です。

 そもそも戦争しか仕事がない立場なのです。

ご存知不適切な関係が有名!

 アメリカ大統領は世界最強の権力者に見えても、議会の拒否権が強いですから、内政では全然権力がありません。始終議会と大統領がねじれて、ホワイトハウスに人っ子一人いなくなるから、モニカ・ルインスキー事件のようなことも起きてしまいます。

 どんな事件かは子供の教育に悪いので、ここでは書きませんけど、日本の首相官邸で総理大臣とインターンの実習生の二人しかいなくなるとか、ありえないでしょう。

 行政麻痺は、アメリカでは頻繁に起きます。

 実際、オバマ大統領・与党民主党と野党共和党の対立が膠(こう)着して2014年会計年度の暫定予算案が成立せず、政府機関の一部閉鎖が続いたために、その影響は世界規模になると危惧されていたこともありました。

 残念ながら、セオドア・ローズベルト以降、世界の歴史に影響を与えるような国になってしまいましたから、アメリカ大統領の内政での権力のなさが外政にも影響してしまうのです。

 本来、こんなに国内がばらばらで政治制度に大きな欠陥を抱えた状態の国は、国際政治の場に出てはいけないわけです。

 ひたすら意味不明な貸し借りだけで敵味方が入れ替わるという無茶をやってしまう政治なので、こんな体たらくなのです。

 アメリカ人にとっても、世界にとっても、アメリカは引きこもりのままがお互いに一番平和ということでしょう。

※2016年7月に刊行された『大間違いのアメリカ大統領』より

 

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倉山 満

くらやま みつる

憲政史研究家

1973年、香川県生まれ。憲政史研究家。

1996年、中央大学文学部史学科国史学専攻卒業後、同大学院博士前期課程を修了。

在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤研究員を務め、2015年まで日本国憲法を教える。2012年、希望日本研究所所長を務める。

著書に、『誰が殺した? 日本国憲法!』(講談社)『検証 財務省の近現代史 政治との闘い150年を読む』(光文社)『日本人だけが知らない「本当の世界史」』(PHP研究所)『嘘だらけの日米近現代史』などをはじめとする「嘘だらけシリーズ」『保守の心得』『帝国憲法の真実』(いずれも扶桑社)『反日プロパガンダの近現代史』(アスペクト)『常識から疑え! 山川日本史〈近現代史編〉』(上・下いずれもヒカルランド)『逆にしたらよくわかる教育勅語 -ほんとうは危険思想なんかじゃなかった』(ハート出版)『お役所仕事の大東亜戦争』(三才ブックス)『倉山満が読み解く 太平記の時代―最強の日本人論・逞しい室町の人々』(青林堂)『大間違いの太平洋戦争』『真・戦争論 世界大戦と危険な半島』(いずれも小社刊)など多数。

現在、ブログ「倉山満の砦」やコンテンツ配信サービス「倉山塾」(https://kurayama.cd-pf.net/)や「チャンネルくらら」(https://www.youtube.com/channel/UCDrXxofz1CIOo9vqwHqfIyg)などで積極的に言論活動を行っている。

 

 

 

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